「リズム」が大事!★なぜ「リズム」が大事か?それにはおおまかに言って2つの理由がある。 1)リズムが分からないから聞き取れない。 2)たどたどしく読んでいると、身体にしみつかず、覚えられない。 だからその逆を目指しポジティブな言い方にするととこうなる。 1)リズムが分かるようになれば聞き取れる! 2)リズミカルに読めば、覚えられる! さて、もう少し掘り下げて言うと、まず、(2)の「覚えられる」であるが、英語は絶対に「例文を暗記」しなくてはダメである。その暗記ももちろん、「頭が覚える」のではなく「身体が覚える」でなければならない。 なぜか? 英語が、日本語とあまりにも違うから、である。 あたりまえ、ですね。でもその違い方は、たぶん多くの方が想像する以上に「本質的」なのである。 しばしば、英語と日本語は「語順が逆」とかいう言い方をされる。しかし実はそうではない。 日本語には「語順なんかない」のである。もちろん、ちょっと極端に言えば、ということだが。 それに対し、英語は「語順こそいのち!」とさえ言える。 つまり、日本語では「てにをは」によって語の役割や意味が決まってくるが、英語で語の役割・意味を決めるのは語の位置なのである。 このことについて詳しくはもっとあとで触れたいと思うが、とにかくそういう根本的な違いがある。 そして、「語順」すなわち「文型」イノチの英語であるからには、その文型を覚えるのがまず非常に重要なことになる。 日本語がそうでないだけに、この部分で日本人学習者はすでにつまづきがちなのだ。その重要性がピンとこないから。 だがとにかく、文型や語順を覚えるのが、決定的に大事であることは理解して欲しい。 そしてそのために、たとえば文法用語でSVOとかSVOCとか覚えたり「主語+be動詞+…」云々、と覚えるのは、つまらないし、効率が悪すぎる。例文を覚えてしまう方がよっぽど手っ取り早いし、応用が利くのだ。 そしてそれを覚えるためにも、リズムは不可欠である。リズムがあれば、脳味噌が覚えなくても口や舌や身体が覚えてくれる。リズムがない状態で覚えようとすると脳味噌に過剰な負担がかかる。 そういうわけで、英語学習の土台となるのが、リズムの認識だと思っている。 ただし、もちろん英語と日本語のリズムは、これまたかなり根本的に違っている。これもあとの項目でもっと詳しく述べるが、日本語のリズムは基本的に「等価」である(だからこそ俳句や短歌が成りたつ)。それに対し、英語のリズムは「スゥイング」している。長く強い部分と、短く弱い部分が交互に出てくるのである。 そのスィングのリズムを持った英語を、俳句短歌のリズムの感覚のママで聞こう・言おうとすると、上手くいかない。だから慣れるためにはしばし練習や必要になるのだ。 そのリズムを成りたたせているものは、個々の発音である。日本語のカナを「1」とすると、だからそれで、例えば「俳句は五七五」だなどと言えるわけだが、英語には0.5とか0.3ぐらいの発音が存在するのである。日本人的には「1」が最小単位だから、0.5だったりすると認識できない。 よって、まずはその。「0.5の音」について知らなければならない。リズム認識が英語学習の土台とすれば、個々の発音を知るのはさらにその前の地均しのようなものだろう。 地均し(個々の発音認識)をして、土台(リズムの認識)を作り、それから建物(例文の記憶)を造っていくのだ。 遠回りに思えても、土台を作らないと、建物を建てる段階でもっと困難が生じてくる。 前へ 次へ |